相続・遺言

相続

相続とは、亡くなった方(被相続人)の財産や権利義務を、残された遺族(相続人)が引き継ぐことを言います。

相続は、被相続人の財産も負債も全て相続するのが原則です。しかし、負債の価額が多い場合、相続人にとって負担になります。そこで民法では、財産の全てを相続する単純承認のほかに、ある一定の要件のもとに相続放棄と限定承認が認められています。

相続放棄

文字通り、相続によって生じる権利義務を放棄することです。
これにより、相続放棄した相続人は、最初から法的に相続人ではないとみなされます。

限定承認

遺産の範囲内で債務を負担することを承認することです。
相続財産の状況が把握できない状況などにおいて有効です。
 

どちらも「相続の開始を知ったときから3ヶ月以内」に家庭裁判所へ申立てをする必要があり、
さらに限定承認の場合は、他の相続人全員の同意が必要になります。

 

手続きの流れ

通夜・葬儀の手配、死亡届や国民健康保険や年金の資格喪失届などが終わり、ここで一息つきたいところですが、
いよいよ相続手続きをしなければなりません。
遺言書があればそれにしたがって相続手続きをすることになりますが、ない場合はどのように進めればよいでしょうか?
一般的には以下の流れで進めていきます。

1. 相続財産の調査・確定
2. 法定相続人の調査・確定
3. 遺産分割協議及び遺産分割協議書作成
4. 遺産分割協議書の内容にしたがって名義変更等手続き
5. 相続税が発生する場合は納付

特に、1と2が確定しなかったり間違っていたりすると、手続きすべてが無効になったりやり直しになってしまう場合もありえます。

 

1. 相続財産の調査・確定(財産目録の作成)

相続財産がどのくらいあるかを把握することは、相続を単純承認するか限定承認するか、あるいは、相続を放棄するのかの判断基準になります。
また、財産目録自体、限定承認申立ての際の添付資料となるほか、遺産分割の基本資料として重要な役割を持ちます。

 相続財産になるもの  相続財産にならないもの
・土地、建物などの不動産
・現金、預貯金、家財道具、貴金属、自動車等の動産
・不動産の賃借権、賃金、売掛金、株式などの債券(あるいは負債)
・商標権、著作権、特許権などの無体財産権
・契約上の地位など
・生命保険金請求権
・死亡退職金 ・保証債務のうち包括的信用保証(責任の限度額及び期間に定めのないもの)
・身元保証人の地位
・香典
・国家資格、免許等の一身専属権    など

2. 法定相続人の調査・確定
配偶者 常に相続人になる。但し内縁関係にあるものは含まない。ほかに相続人がいる場合、そのものと同順位で相続する
子(第1順位) 子がすでに死亡している場合は孫、ひ孫が相続する(代襲相続)
直系尊属(第2順位) 子がなく親が存命の場合相続する。両親がすでに死亡していて祖父母がいる場合は祖父母が相続する
兄弟姉妹(第3順位) 子も直系尊属もいない場合相続する。兄弟姉妹がすでに死亡している場合はその子(甥姪)が相続する。

相続人となる配偶者や子が、生前に被相続人と一緒に生活していれば特に問題はありませんが、まれに法定相続人の有無や住所が不明といったことがあります(長年音信不通の兄弟等)。この場合、被相続人の戸籍等を調査し、法定相続人を確定させることができます。相続人をきちんと確定させておかないと、遺産分割協議が無効となってしまう場合があります。

 

3.遺産分割協議

遺言がなければ、相続人の間で「誰が」「どの財産を」「どれだけ取得するか」といった事柄を決めていかなければなりません。しかし、そこにはさまざまな利害や思惑が絡んできがちです。
たとえ相続人本人がよしとしても、その家族の思惑だって絡みます。これらの利害を調整し、各相続人が納得するよう分割案をまとめるのは大変なことです。いったん争いになると、事実上修復は不可能といってもいいでしょう。
争いを避けるためには、各相続人が私利私欲に走らず、どうすれば譲渡課税などを発生することなく各人が納税資金を用意することが出来るか、次の相続(二次相続)での税負担を最も軽く出来る方法はないかといった見地から知恵を出し合いたいものです。
遺産分割協議がまとまったら、その内容にしたがって遺産分割協議書を作成します。これは、後日の相続人間のトラブルを防止するという意味合いのほか、不動産の相続登記や預金の名義変更、相続税の申告を行う際に必要になります。

これらの手続きは、ある相続人が主導しておこなうと、とかく争いやトラブルに発展しやすく、そこまでいかなくても「しこり」を残しがちな問題です。また、不動産の分割や相続税対策など、専門的な知識も必要になります。利害関係のない第三者の専門家に相談することがスムーズで円満な相続を実現します。

 

どうぞお気軽にお問合せください!

 

 

 

 

 

遺言

「わが家は、家族仲が良いから遺言書は必要ない…」そう思っていませんか?

故人の遺志が確認できなければ、もともと仲の良かった家族が遺産をめぐって骨肉の争いになるケースも少なくありません。遺言があればこのようなトラブルは回避できます。
また、遺言はあなたの大切な人への最後のメッセージです。あなたの思いをしっかり伝えることも遺言の重要な役割です。

 

こんなケースは遺言をおすすめします。

・ よく看病をしてくれた長男の嫁に財産を遺したい
・ 長年連れ添った相手がいるが入籍はしていない
・ 先祖代々の土地なので相続により分割されるのはしのびない
・ 生前お世話になった恩人に報いたい
・ 病気になってもまったく見舞いにこない息子には財産を遺したくない
・ 子供のいない夫婦 

                                 etc…

遺言の形式

1. 自筆証書遺言
2. 公正証書遺言
3. 秘密証書遺言

 

1.自筆証書遺言

遺言者本人が自分で書いて管理する遺言です。日付も含めて全文自分で書くことが要件です。手軽に作成できること、遺言の内容を秘密にできることがメリットです。
反面、偽造や改ざん、紛失あるいは遺言の存在が不明になるといったリスクがあり、また、家庭裁判所での検認が必要で、方式の不備等で無効となる恐れもあります。

 

2.公正証書遺言

公証人が遺言者の口述を筆記し作成する遺言です。作成に法律のプロである公証人が関与するので方式不備などが回避でき、遺言書原本も公証役場で保存されるので偽造や紛失の恐れがなく、高い安全性を持った形式です。
反面、公証人手数料等費用がかかること、証人2名以上が必要で遺言の内容を秘密に出来ないこと、遺言を取消したり内容を変更したい場合、その都度公証人役場に出向く必要があるなどのデメリットがあります。

3.秘密証書遺言

自筆証書遺言と公正証書遺言の中間ともいえる方式です。
自分で作成し封をしたものを証人立会いのもと公証してもらうというもので、遺言の内容は秘密にでき、存在は明確にできるというのがメリットです。また、封印後は公証人による記載がなされるため改ざんのリスクもありません。
ただし、遺言の内容自体には公証人が関与しないため、家庭裁判所での検認が必要で、方式の不備等で無効となる恐れもあります。

 

 

ぜひ専門家のサポートを!

遺言書を作成することは誰でもできます。自分で書いて署名・押印すればいいのです。

しかし、前述の通り、いざ遺言書が見つかってもちょっとした方式の不備で遺言全体が無効になってしまえば何の意味もありません。また、想定されるトラブルに対しての事項が盛り込まれなかったり、あるいは内容が不明確だったりすると、結局トラブルに繋がります。
こうしたことを避けるために、当事務所では相談しながら内容を決め、あなたの遺志がしっかりと反映された遺言書ができるようサポートします。

初回相談は無料です。お気軽にご相談下さい。

 

どうぞお気軽にお問合せください!

 

 

 

成年後見

成年後見とは、加齢、認知症、その他何らかの障がいによって判断能力が不十分になった方を、主に財産面で法的に保護し支援するための制度です。
本人が社会生活を営んでいく上で不利益にならないよう、本人に代わって誰かが法律行為をする必要があります。それが成年後見人です。

具体的には、
・ 本人に介護が必要になったとき、本人に代わって成年後見人が介護サービスの契約を結んだり、料金を支払ったりする
・ 悪徳商法などの不当な契約を本人に代わって取り消したりする
…といったことを行ないます。

身近に家族がいて、本人のために本人名義の銀行預金を下ろそうとしても、その人が後見人でなければたとえ家族であってもできません。

成年後見制度

成年後見制度には、すでに判断力が低下している場合に利用する法定後見制度と、判断能力が十分にある間に、信頼できる方に契約書で依頼しておく任意後見制度があります。
さらに法定後見制度には、本人の判断能力の程度に応じて「後見」のほか、「保佐」「補助」があります。

 

  判断能力 対象となる人の例 成年後見人等にできること
法定後見制度 後見 ほとんど
ない
日常の買物もままならない、家族のことも判らない状態に常にある 本人に代わって各種契約を結んだり、財産を管理する(代理権
また、本人に不利益となる契約や財産の処分に対してはそれを取り消す(取消権)などで支援をする
保佐 著しく
不十分
日常の買物程度は自分でできるが重要な財産(不動産・自動車など)の処分はできない 金銭の賃借や不動産の売買など一定の行為について、本人の不利益にならないかを判断し同意したり(同意権)、後から取り消したりして支援する。場合によっては本人に代わって契約を結ぶこともある
補助 不十分 重要な財産の処分もできるかもしれないが、本人のためには誰かに代わってやってもらった方がいい 相続手続きなど本人が望む行為について、代理権、同意権、取消権のうち本人の望む形を用いて本人の法律行為を支援する
任意後見制度 十分 契約能力を備えている 予め結んでおいた任意後見契約の内容に基づいて法律行為をする。
ただし、同意権、取消権はない

 

手続きのながれ

申立て 

事前に、医師の診断書等、必要な書類を用意します。
書類等の準備ができたら、本人の住所地、または、居住地を管轄する家庭裁判所へ申立て書類を提出します。

申立てができるのは、本人・配偶者・四親等以内の親族、すでに保佐、補助がされていればその保佐人、補助人です。本人に身寄りがなく「本人のために特に必要がある」と認められる場合、市町村長も申立てができます。

尚、任意後見では任意後見受任者が申立てを行います。
 

調査・鑑定

家庭裁判所の職員が、次のことを行ないます。
申立人、後見人候補者に事情を聞いたり、本人の意思を確認するなど面談します。
本人の親族等へ書面により申立ての賛否を確認します。
本人の判断能力の程度を医学的に判定するために精神鑑定を行います。
 

審理・審判

家庭裁判所は、申立て書類、調査結果、鑑定結果等の内容を検討し、本人にとって後見等の開始が必要であると判断すれば、後見開始の審判をします。このとき後見人の選任もされます。

 

登記・後見事務開始

後見人等は、財産目録と後見事務計画書を作り家庭裁判所に提出します。
財産目録を提出するまでは、原則として後見事務をすることができません。

 

 

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